『しもべえ』(NHK総合)の安田顕こそ、理想のおじさんだ。そう思えてならない。ずっと顔芸をしているし、すぐに白目を剥くし、第4話に至ってはアナコンダのように舌をずっとチロチロさせていたけど、それでも素晴らしい。全おじさんとおじさん予備軍は『しもべえ』を観るべきである。 唐突で驚かれた方も多いかもしれないので、あらためて説明していこう。「こんな青春ドラマが今まであったでしょうか」「もはや説明不可能な青春ドラマ。見るしかない!」とサブタイトルにつけられているように、『しもべえ』はちょっとおかしなドラマだ。 主人公は、元気で明るいけど勉強が苦手な女子高生、鴨志田ユリナ(白石聖)。母・康子(矢田亜希子)とふたり暮らしで、人情に厚いギャルの北島亜紀(矢作穂香)とは深い友情で結ばれている。ユリナと亜紀が町で不良に絡まれてしまったとき、何気なくダウンロードしたお助けアプリ「しもべのしもべえ」のことを思い