昨年11月、国立がんセンターと慶應義塾大学大学院の岩本隆特任教授の調査で、抗がん剤が年間に約738億円分も廃棄されていると発表され、大きな反響を巻き起こした。 「まさか、こんなに無駄にされているなんて。本当にもったいない」というものから、「残薬を捨てずにほかの患者さんに回すことはできないのか」など、一般の反応はさまざまだが、いずれも額の大きさに驚いたものである。ほかのクスリを合わせれば、薬全体では莫大な額が無駄になっているのだ。 今回の調査は、昨年7月から今年6月までに販売された100種類の抗がん剤の廃棄率などのデータが元になっている。それによると、全国で1年間に廃棄される抗がん剤の割合は、患者に投与された量全体の9.8%に達していて、その額がおよそ738億円なのだという。 そして、このうちの約8割にあたる601億円は、病床数が200床以上の病院(いわゆる大学病院などの大病院)で廃棄された
去る1月4日、星野仙一氏がすい臓がんのため亡くなった。 星野氏はドラフト1位指名を約束されていた読売ジャイアンツ(巨人)からそれを反故にされ、1969(昭和44)年、明治大学から中日ドラゴンズに入団。それ以降は、巨人への反骨心を支えに、(特に巨人戦には)気迫を前面に出す「燃える男」「中日のエース」として活躍し、1982(昭和57)年に引退するまで146勝をあげた。その後は、中日、阪神、楽天の監督として計1181勝、4回のリーグ優勝を果たした。 特に2003(平成15)年には、長く低迷していた阪神を18年ぶりのリーグ優勝に導き、13(平成25)年には楽天に球団史上初のリーグ優勝、日本一をもたらした。その名将・闘将の星野氏もすい臓がんには勝てず、日本人男性の平均寿命より10歳以上若い70歳で不帰の客となった。 16(平成28)年7月に急性すい炎を発症したことをきっかけにすい臓がんであることが判
今回は、不思議な古生物を紹介しよう。 はるか太古の昔に絶滅した古生物の中には、どうにも奇天烈な姿をしたものが少なくない。前回の記事で紹介した「異常巻きアンモナイト」も、そうした古生物の仲間ではあるが、長い長い生命史には、ほかにも“ブッ飛んだ姿”の古生物がたくさんいる。その中から、今回は「モンスター」と呼ばれる動物を紹介しよう。 所属も生態も不明…お前はいったい何者だ? アメリカ・イリノイ州にある約3億1000万年前(古生代石炭紀後期)の地層からは、たくさんの動植物の化石が、焦げ茶色の岩塊の中に含まれるかたちで見つかっている。その中には、サカナやカニ、エビの化石もあれば、通常はきわめて化石に残りにくいとされるクラゲの化石もある(一般に、骨や殻などの硬組織ほど化石に残りやすい。クラゲはまさにその対極的な存在なので、化石に残りにくい)。これらは、かつての浅海域~河川にかけて堆積したものとみられて
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