2015Q1をまとめている間に2015Q2も終わってしまった。最初はぱっとしない感じのあった今期も、出揃ってみれば印象的な作品が多くなんだかんだで楽しんでいる。 中でも『響け!ユーフォニアム』は惹き込まれる回が多かった。今回は小道具の使い方がグッと来る #11 「おかえりオーディション」について何点か。コンテ・演出は雪村愛。 ■麗奈と香織の位置関係 トランペットのソロパートを決めるオーディションに臨む麗奈と香織の練習風景が映される。 麗奈は(おそらく4階の)渡り廊下、対して香織は校舎裏(地上)。オーディションという形式ではあるが、事実上香織は一度敗北した挑戦者だという両者の立ち位置が表れている。同時に両者はともに人気のない場所を選んでおり(まあ楽器の個人練習なんて大体そうだろうが)、性質は違えど孤独を抱えた存在であることも暗示されている。麗奈にとっての久美子、香織にとってのあすか、二人の話