若者たちが音楽に乗ってダンスを楽しむ「クラブ」がここ数年、風俗営業適正化法による許可を受けていないとして、警察に摘発されるケースが全国で相次いでいる。一方、「客にダンスをさせる営業」を規制対象とする同法をめぐり、音楽家らが法改正を求めて署名活動を展開中だ。そうした中、同法によるダンス規制が憲法で保障された「幸福追求権」などを侵害するか否かが刑事裁判で争われることになった。無許可でクラブを営業したとして摘発された経営者の男性(49)が、同法は憲法に違反するとして無罪を主張する方針を固めたのだ。刑事法廷で行われる異例の憲法論争の行方は。(前田武)突然の摘発に困惑 深夜に若者が集まるクラブ。ドラッグや暴力事件、騒音問題など悪い印象を持たれやすい存在であるのは確かだが、現実はどうなっているのだろうか。 大阪府警は今年4月、大阪市北区のクラブ「NOON」を風営法違反容疑で摘発。経営者の男性も逮捕、起