「AIは人間の敵ではない」——そう話すのは、AI歌声合成ソフト「CeVIO AI」を開発するテクノスピーチ(愛知県名古屋市)の大浦圭一郎代表だ。同社が目指すのは、歌手にとって自分を模したAIがいることが武器になる仕組みを作ることだ。 テクノスピーチは深層学習を活用した歌声合成技術を開発するベンチャー企業。楽譜を入力して再生ボタンを押せば、自動で人間らしい歌声を出力する歌声合成ソフト「CeVIO AI」を開発している。1月29日には、第1弾として「CeVIO AI 結月ゆかり 麗」を発売した。 AIによる歌声合成は、この1年でプロのクリエイターから趣味で楽曲制作をする人まで広く知られるようになった。2020年2月には、個人開発のフリーソフト「NEUTRINO」が話題になり、12月にはVOCALOID音源の販売などを手掛けるAHS(東京都台東区)が「Synthesizer V AI」を発売。そ