文化庁によるハードディスク搭載機器への私的録音録画補償金制度に関する案が示された。MDなどの消費が減ったことに伴い、現在主流のハードディスクを搭載する機器からも私的録音補償金を取るべきであるという主張に対する文化庁の案である。しかし、消費者サイドの視点といわず、第三者的に俯瞰したとしても、この制度にはあまりにも多くの疑問点がある。ここで議論されている内容は、大きく分けて音楽用機器と映像機器があるが、それぞれについて、“ごくごく基本的”な疑問を挙げてみたい。 これらの疑問に対する答えが出されずに、私的録音補償金制度を拡大しても(文化庁としては縮小する意向のようだが、文化庁案を見る限り、むしろ拡大している)、決して一般の消費者には理解を得ることはできないだろう。 筆者は著作物で利益を得て仕事をしており、著作者の権利を守り、そこから適正な利益を得て還元する仕組みを作ることに関しては、基本的に
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