中国・広東省を中心とする華南地方が「世界の工場」と言われ始めたのは2000年代初めのこと。地元企業は外資の下請けとして技術を習得し、電気・電子分野を中心とする部品産業が集積されていきました。 やがて、その産業基盤を生かして独自の製品をつくる動きが始まります。たとえばドローン(無人機)では中国勢が世界をリードし、最大手のDJIは世界シェア7割を占めます。単なるコピー品ではなく、中国企業が世界をリードする分野が出てきたのです。 日本企業のお家芸であった重厚長大分野でも、中国企業は世界のレベルに達しつつあります。たとえば発電プラントでも中国企業は日本勢をしのぐ製品をつくり始めました。石炭火力で最高の省エネ効率を誇る「超々臨界圧発電」では、中国企業の技術の方がむしろ上だという評価が、日本の電力業界から聞かれます。原子力発電でも抜かれる日はそう遠くないとの見方もあります。 国土が広いだけに、中国では