目下の不況において、企業はできる限り即戦力に近い人材を求め、学生は企業が必要とする人材に自らを合わせようとする。実はその土台となっている考え方に大きなギャップがあるのだ。 「企業は人なり」。人材を採用する側、される側いずれにとっても、人材の採用基準と採用後の教育内容は最大の関心事であり、企業経営の行方をも左右する。企業の人材採用について、企業側はできるだけ優秀な人材、即戦力に近い人材を採用したがるし、学生側は企業が求める人材に自らを合わせようと努力する。この不況期で採用人数が限られると、ますますその傾向が強くなる。 そもそも優秀な人材とは何か、求める人材とは何か、その解釈はまちまちだったり、勝手に解釈されたりしてきた。しかし、経済産業省が2006年2月に「社会人基礎力に関する研究会」の中間とりまとめで、「社会人基礎力」という新しい定義を提唱した。 職場や地域社会で活躍するために必要な能力は