三菱UFJ証券システム部の元部長代理(44)=懲戒解雇処分=が約148万件の顧客情報を不正に引き出した問題で、元部長代理はほかの社員のIDとパスワードを使用して社内のデータベースに接続していたことが警視庁への取材で分かった。警視庁は他人のIDとパスワードを無断使用してコンピューターに接続することを禁じた不正アクセス禁止法違反の疑いがあるとして、同社からの刑事告訴を受け次第、本格的な捜査に乗り出す。 8日行われた同社の記者会見によると、元部長代理は1月26日~2月4日、社内データベースの顧客情報にアクセス。同月4日に148万6651件の顧客情報を引き出してCD-ROMに保存し、自宅に持ち帰った。その後、自宅のパソコンから電子メールで情報を名簿業者3社に送信し、計32万8000円を手にした。CD-ROMは同月5日、会社に戻していた。 同社によると、元部長代理は顧客情報へのアクセス権限がある8人