進化の過程で光合成をやめたホンゴウソウ科の植物の新種を、神戸大などの研究グループが沖縄県の石垣島で発見した。同島の於茂登岳の周辺に自生することから、「オモトソウ」と命名した。植物分類学の国際誌に25日、論文が掲載された。 ほとんどの植物は光合成を行って成長に必要な栄養分を作り出す。その一方で、光合成をせずに、土の中の菌に寄生して暮らすタイプの植物も世界で800種ほどが知られている。このうちホンゴウソウ科の植物は、世界で50種ほどの報告があるという。 神戸大の末次健司・特命講師(生態学)によると、オモトソウは地上部の高さが5~10センチ。直径約2ミリの紫色の花をつける。(後藤一也)