ブックマーク / black-orchid.hatenablog.com (27)

  • オリビアを聴きながら - 名曲からの物語

    ねぇ、聞いてもいいですか? 年齢差のある恋について・・・ しかも、相手が自分よりも、うんと歳下の男性だったら・・・ あなたはどう思いますか? 私は故郷で夢だった小さなアトリエを開いてるアラフォーです。 美大生時代に卒業旅行で訪れたドイツで、やわらかな色彩のステンドグラスにすっかり魅了されて、異国の地で長い月日を修行してきました。 今では、有難いことに、制作のオーダーも少しずつ入るようになり、レッスン教室に参加してくれる生徒さんも増えてきました。 私のアトリエに足を運んでくださる生徒層は、「人生の余暇に」とご年配の方が多いです。 そんなある日、まだ少しネクタイ姿が初々しい感じのサラリーマンが一人、入会したいと現れました。 ジャスミンティーを飲みながら彼の話に耳を傾けると、学生時代に美大で学んでいたこと、その道を極めたかったけれども、自分の力量を感じ夢を諦め、就職したことなどを語ってくれました

    オリビアを聴きながら - 名曲からの物語
    ayayukimoto
    ayayukimoto 2021/10/13
    切ない、けれど美しい。。。今回も素敵な話をありがとうございました。
  • あなただけ見つめてる - 名曲からの物語

    恋が人を狂わせる? そんなこと、あるわけないじゃん! 男の色に染まるなんて、自分じゃなくなるってことでしょ!? 今、21世紀!男女平等なんだから、そんな夢見る夢子みたいなこと言わないの~!! いつもの気の合う仲間たちとの女子会。 ハイボール片手に馬鹿笑いするのが最高に楽しかった。 彼と出会うまでは・・・ 三十路に差し掛かろうとしてる私。 職場でも、もう慣れた業務に代わり映えのない人間関係だから、楽っちゃ楽なんだけど、刺激がない日々を送っていた。 そんなある日、関連会社への出向を命じられた。 出向いた先は、就業形態ももちろん違うし、何と言ってもそれまで誰にも遠慮せずお気楽にやってきていた私にとっては、その日から息が詰まる日々となった。 しかも、最悪なことに業務終了時間の関係で、いつもの女子会には顔を出せる機会がパタリとなくなり、ストレス発散することもできない。 2週間耐えたけど、さすがに誰も

    あなただけ見つめてる - 名曲からの物語
    ayayukimoto
    ayayukimoto 2021/10/08
    ラストの台詞が意味深ですね。
  • なごり雪 - 名曲からの物語

    僕には2つ下の幼馴染がいた。 勉強もスポーツもでき、その上、気立てが良かったので、たくさんの人達から愛されていた。 彼女が微笑むと、まるで爽やかな風が通り抜けたかのように、周囲は一瞬でやわらかな雰囲気に包まれたものだ。 そんな彼女にも、一つだけ足りないものがあった。 生まれつき聴力がなかったのだ。 小学生の頃、隣に住む彼女の母親から「何かあったら助けてやってね」とお願いされていたこともあって、僕はいつも彼女の傍にいた。 中学生になると、近所の子どもだけが通う小学校とは違い、色んな地区から生徒が学校に集うようになる。 中には物珍しいのか、彼女をからかう奴もいた。 あの屈託のない笑顔しか見せたことのない彼女が、大きな目からポロポロと涙をこぼしているのを初めて見た時、頭に血がのぼって、いじめた奴らをこてんぱんにしてやった。 その日から、頼まれたからではなく、何があっても自分が彼女を守っていくんだ

    なごり雪 - 名曲からの物語
    ayayukimoto
    ayayukimoto 2021/10/01
    懐かしい。中学の時の学習発表会で合唱した歌です。創作を拝読しながら、当時を思い出して、悪い事ばかりではなかったと心が温かくなりました。
  • I Say a Little Prayer(小さな願い) - 名曲からの物語

    辺りは暗闇に包まれ、静寂が広がっている。 そんな中、私はあなたを起こさないよう、そっとベッドから起き上がった。 昨日、私、お化粧をしていない素顔をあなたにもう見せないと心に決めたの。 そして、今日からは、あなたが喜びそうな服を選んで、袖を通すようにしようって。 付き合う前の頃のように、メイクするのもなんだか楽しく感じる私が鏡の前にいる。 あなたが私へのトキメキを失いませんように・・・ これからも、二人一緒に幸せに歩んでいけますように・・・ そう願いを込めて、私はチェリーカラーのルージュをひく。 あなたと子ども達を見送った後、私もパート先へと向かう。 バスに揺られている間も、仕事の合間のコーヒータイムも、 あなたが今日一日集中して仕事に励めるよう、私は小さな願いを送る。 あなた無しの人生なんて、考えられない・・・ ずっとあなたの傍で、あなたを支えられますように・・・ あら?あなた、そろそろラ

    I Say a Little Prayer(小さな願い) - 名曲からの物語
    ayayukimoto
    ayayukimoto 2021/10/01
    愛妻弁当に秘められた想い、切ないなあ、、、😢願わくば、妻の小さな願いが叶いますように。そんな風に思ってしまいました。
  • Eyes to me - 名曲からの物語

    「ねぇ、二人って、そろそろ付き合って3年目でしょ?」 「それくらいが一般的に倦怠期なんだって!ねぇ、飽きてこない?」 興味津々に仲間たちが、私に尋ねる。 みんな、私の恋の応援団。 今のこの恋が成就したのも、ずっと支えてくれた仲間たちのお陰。 彼との出会いは、大学のバスケの試合を観に行った時だった。 相手チームの何人もの守備が彼の前に立ちはだかっていたけれど、一瞬の隙をついて電光石火のごとく、ゴール下へと切り込んでいった姿に、私は心を奪われた。 そんな彼が同じ講座に姿を見せた時、初めて同じ学部だったと知り、胸の高鳴りが周囲に聞こえるんじゃないかってくらいドキドキしたのを覚えている。 積極的な友人の一人が彼のグループに声をかけ、次第にお茶したり、みんなで試験勉強したりするまでになっていった。 でも、どんな時も彼の目の前には座ることはできなくて・・・ いつも私は席を1つ開けて座ってた。歩く時も一

    Eyes to me - 名曲からの物語
    ayayukimoto
    ayayukimoto 2021/09/26
    可愛らしい、そんな時代もあったなあって思いながら読ませて頂きました。
  • リフレインが叫んでる - 名曲からの物語

    あの日、夕陽に染められた茜色の空の下、私は突然、彼に別れを告げられた。 結婚の話まで出ていて、このまま二人で幸せになると思っていた私にとって、余りの衝撃で言葉がなかなか出てこない・・・ 「別れよう」って、どういうこと? 私、あなたを幻滅させるようなこと、何かした? 一体、何が原因なの?? とにかく、この沈黙を破らないと・・・ 「ちょっと待って!いきなりどうして?私、何かした??酷いよ!理由を聞かせて!」 でも、返ってきた言葉は、「君とは人生を一緒に歩めない。ただそれだけだ。」 今まで見たこともないような冷ややかな彼の瞳。 それを見た時、私は彼の気持ちを変えることはもう出来ないと悟った。 あの日から、私は夕暮れが大嫌いになり、ネオンが冴える時間まで働く日々を送るようになった。 理性がある状態で、暗い部屋に帰るのは辛かった。孤独や虚無感に耐えられるほど、私の心は回復していなかったからだ。 それ

    リフレインが叫んでる - 名曲からの物語
  • ありがとう - 名曲からの物語

    40年前の今日、私達は結婚した。 ねぇ、あなた、あの時のプロポーズの言葉を覚えてる? 「一生、君を愛するから」 結婚と同時に、あなたの転勤で見知らぬ土地へと移り住んだ私。 右も左もわからない異国だったけど、若さで、なんとか乗り越えてきた。 子ども2人にも恵まれ、毎日が慌しくて大変だったけど、今はとてもいい思い出よ。 時には、ぶつかったこともあったわよね。 でもそれは、家族みんなで「より良い未来」へ向かって歩むためだった。 独身時代のように一人で道を決めてきた頃とは違い、相談し合える人がいるって幸せなことよね。 あなたと選んだ道をひたすら信じて歩んできた40年。 世の中には、私達よりも、もっと苦楽を共にしてきたご夫婦がいるわ。 それに比べると、私達は平凡な道だったかもしれないわね。 新婚時代に毎日かけてくれていた「愛してる」の言葉は、当の昔に聞こえなくなったけど、子ども達が我が家を巣立ってい

    ありがとう - 名曲からの物語
    ayayukimoto
    ayayukimoto 2021/09/23
    私も夫とそんな風に歩んでいきたいです。