ホンダはいかに黒字を死守したか:福井威夫(1) 2009年4月17日(金)08:00 (取材・構成 片山修・ジャーナリスト) ホンダは、国内の大手自動車メーカー3社のなかで2009年3月期の連結決算において、ただ1社、1400億円の黒字が見込まれている。 昨年9月15日のリーマン・ショック後の12月5日、ホンダは、ホンダスピリッツの原点であるF1からの撤退を発表した。その素早い決断で世間を驚かせたかと思うと、この2月に新型ハイブリッド車「インサイト」を189万円という低価格で発売し、わずか1カ月で計画の3倍以上の1万8000台を受注する好調ぶりだ。 米国発の金融危機に際し、ホンダの危機“突破力”は際立っているといえる。いったい、その秘密はどこにあるのか。ホンダ社長の福井威夫氏に聞いた。 過去100年とは違う作り方を 片山 この6月に社長の座を専務の伊東孝紳さんに譲られ