初音ミクをはじめとする「ボーカロイド」を使った楽曲が、ニコニコ動画などで人気を博している。100万回以上再生された有名曲を原作に、その作曲者や作詞家などが小説化した「ボカロ小説」というジャンルがある。 さきがけとなった、悪ノP氏(mothy)の「悪ノ娘」シリーズは小説4作、ガイドブック2冊で累計80万部超。版元であるPHP研究所の伊丹祐喜氏は、同社のコミック出版部で「萌え系擬人化本」をヒットさせた編集者だ。「擬人化ブームも落ち着いてきたときに、編プロのスタジオハードデラックスさんから『ボカロが人気だから、これを元にライトノベルをつくりたい』と持ちかけられたんです」。