昨年12月に放送されたテレビ東京系の人気番組「開運!なんでも鑑定団」で、国宝級の「曜変天目茶碗(ようへんてんもくちゃわん)」と鑑定された茶碗をめぐり、鑑定結果を疑問視する専門家が2日、放送倫理・番組向上機構(BPO)に番組内容の審議を申し立てた。 申し立てたのは、曜変天目の再現に父の代から挑み続け、何度も中国に赴くなどして研究を続ける陶芸家、九代目長江惣吉さん(54)=愛知県瀬戸市。長江さんは「報道機関であれば発信したものに責任を持つべきで、放送内容に疑義が生じた場合は検証する必要がある」と話し、番組での鑑定の根拠を示すことや、場合によっては再鑑定の実施を求めるようBPOに申請している。 一方、奈良大の魚島純一教授(保存科学)が2月22日、所有者の依頼で茶碗の成分分析を実施。模倣品であれば、塗られている釉薬(ゆうやく)に発色元素が含まれている可能性があるが、分析の結果、そうした元素は検出さ