手術中に手ぶりで画面を操作する執刀医=東京女子医大提供キネクトに向かって右手を横に振るとリビングの窓が開いた=千葉県柏市の三井ホームの実証実験住宅キネクトを応用すると… 【細見るい】米マイクロソフト(MS)のゲーム機「Xbox360」向けに開発された技術「キネクト」が、手術室や住宅など様々な場所で使われはじめている。手ぶりや声で機器を動かすこの技術。日本市場でゲーム機は惨敗したが、技術の応用は日本で最も進んでいるという。 4月中旬、東京女子医大の手術室。脳腫瘍(しゅよう)を取り除いていた執刀医が壁のモニター画面に右手を振ると、患部の画像が現れた。手を上下に動かして手術前後の画像を見比べ、「取れたね」と腫瘍が残っていないことを確認した。キネクトを使って同医大が開発したシステム「オペクト」だ。 手が血などで汚れていても、画像やカルテを簡単に画面に呼び出せる。画面に向かって手を突き出したり