「ヤミ市」は、第二次大戦直後の混乱期、物が手に入らない状況のなか、非合法に取引を行ういかがわしい市場として日本各地で勃興した。それから60年後、現在の日本では通信技術や流通が発達し、Googleで検索すれば店は簡単に発見でき、Amazonで文字列を並べれば大抵の商品は手に入るようになり、物欲は満たされるかのように思えた。しかし、オンラインでは買えない、ネット好きの物欲を刺激するいかがわしい商品が並ぶ、あやしげな市場が出てきたのだ。 現在は誰もが自分専用のパソコンを持ち、スマートフォンで私生活を共有する。戦後には想像しなかった、常時オンライン接続された状態が日常となった。日々触れるネット的な感性にフェティシズムを憶える人々は、データのやりとりだけのヴァーチャルでは飽き足らず、リアルで作品をつくり、現実にネット感を表出させるようになった。そういった市場に流通していない、見たことのない作品を売買
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