なんてことないことがなくなったら、なんてことあることしかなくて大変だ。これは、カルチャー誌『ケトル』の副編集長である花井優太が、生活の中で出会ったことをざっくばらんに、いや、ばらっばらに綴り散らかす雑記連載です。おそらく毎週更新されます。おそらく……。第一回目は、元号越し蕎麦の話。 * * * 年越し蕎麦は聞いたことがあれど、元号越し蕎麦というのは聞いたことがなかった。しかしテレビを見ていたら、そんなものもあったらしい。いや、実際にあったのだ。偶然にも出くわしてしまった。 2019年4月30日の夜、僕がいたのは浅草の蕎麦屋。理由は、一杯ひっかけた後のサッパリした2軒目が欲しかったから。蕎麦屋でなければならなかったわけではない。友人に連れられるがまま歩いていたら、たどり着いたのである。千鳥足よろしく、まではいかないものの、アルコールは程度良くまわっている。唐揚げやら、牛タン焼きやらを食べたあ
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