→紀伊國屋書店で購入 「日本は台湾住民の生活水準を本国と同程度に引き上げ、いずれは同化することを目的として、世界のどこよりも良い植民地経営を目指したのである。このため、台湾は行政体制から経済、治安、衛生、教育のあらゆる面で近代化の恩恵を受けることとなった」。著者の次女で編集協力者である近藤明理は、自伝に先立つ「「昭和」以前の台湾」の説明の最後で、このように書いている。この「親日」一家の想いを、わたしたち日本人は大切にしなければならない。だが、現実は違っていただろう。もし、仮に「世界のどこよりも良い植民地経営」を日本が目指したのであれば、それは日本人に帰するものではなく、台湾の人びとの犠牲と努力に帰するものだろう。 日清戦争後の1895年の下関条約で台湾は日本に割譲されたが、それを阻止する運動が台湾民主国樹立など各地で展開され、多くの犠牲者を出した。台湾民主国は数ヶ月で消滅したが、その後も抗
![『「昭和」を生きた台湾青年-日本に亡命した台湾独立運動者の回想1924▶1949』王育徳(草思社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/97baf447f2a0d1f7bc7ebcf0545315a834cffd24/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2FK%2FKinokuniya%2F20180502%2F20180502185751.jpg)