ウイグル族居住区の交差点などでは、自動小銃を持った武装警官や自警団が住民を見張っている=5日、ウルムチ、奥寺写すモスクの前では、警察や自警団が盾でバリケードをつくり、通行人を監視していた=5日、ウルムチ、奥寺写す 【ウルムチ(中国新疆ウイグル自治区)=奥寺淳】2千人近くが死傷したウルムチの大規模騒乱から、5日で1年がたった。市民生活は表向き平穏に戻り、街を歩いてもすぐには危険を感じない。しかし、1年前まではなかった不便さが街を支配している。 暴動が特にひどかったウルムチ市南部の賽馬場地区のバザール(市場)。普段は数百メートルにわたってにぎわう、羊の串焼き、果物、焼き卵などを売る露店はすべて6月下旬に撤去された。警察関係者は「大勢の人が集まり、車が自由に出入りできない場所は撤去した。安全のためだ」。 市中心部のモスクでは、木刀に盾、ヘルメット姿の自警団や警察が陣取り、出入りする人を監視