アジア映画都市・福岡から、日本未公開のアジア映画情報を中心に、頭の中にアーカイヴされた、アジア映画にまつわる記憶をまとめていきます。 インドネシアのカルト・ムービー「Madame X(マダムX)」(2010)。ファンタスティック映画祭、クイア映画祭あたりでは、引っ張りだこになりそうな、トランスジェンダーのヒーローアクションものである。スラップスティックなB級映画というひとことだけでは片づけられない、それなりの工夫と遊び心、確信的な美学に満ち溢れた出来栄えである。Lucky Kuswandiという監督は新人なので馴染みがないが、「分かち合う愛」などで活躍する女流監督Nia Dinataのプロデュースと聞けば、これはもう期待せざるを得ない。 おまけに、筆者お好みのインドネシア女優Shanty(好きなことは前にも書いたけれど)がクレジットされているではないか! Shantyは、Kinky Ama