サッカーに限らず、私がスポーツを観るのが好きなのは「そこにストーリーがあるから」です。選手の数だけ主人公がいる群像劇で、数年どころか数十年単位で続いていて、選手が引退してそのストーリーが終わってもその選手がコーチや監督になったりして続編が始まることもあるし、誰も結末を知らないからネタバレされることもないし、現実だから「こんなの現実にはありえないよ。御都合主義だよ」と言われることもないし。 今回の2018年サッカーW杯ロシア大会における「日本代表」が、どういうストーリーで読み解けるかと言うと……一つには「2010年の南アフリカ大会ベスト16組&2011年アジア杯優勝組」にとって恐らく最後のW杯になるであろう大会に、自分達のサッカーを取り戻すストーリーだったと読むことができます。 川島永嗣、長友佑都、長谷部誠、岡崎慎司、本田圭佑……彼らが日本代表の新たな顔となってベスト16に届いた2010年は