U-15年代の春の全国大会(2011年JFAプレミアカップ)準決勝・京都戦。清水ジュニアユースはそれまでの3試合で16得点(うち北川は6得点)と爆発的な攻撃力を発揮していたが、この試合では京都の堅守を崩しきれずに0-1の敗戦を喫した。事件が起きたのはその試合直後、判定も含めてイライラを募らせていた北川が感情を爆発させてしまい、審判に暴言を吐いてレッドカードを受けたのだ。 この試合をピッチサイドで取材していた筆者から見ても、彼が判定に不満を持ったことには同情の余地があった。それでも、審判への暴言は絶対にやってはいけないこと。ジュニアユース時代の恩師・横山貴之監督に叱責され、北川がボロボロと涙を流していた光景を今も鮮明に覚えている。 ただ、彼の“熱さ”に頼もしさを感じたのも事実だった。プロを目指す集団であるべきJ1クラブの下部組織であっても、最近は負けん気の強さや貪欲さ、向上心といった面で物足