巨人インテルに挑み続けてきたCPUメーカー、米AMDの存在感が増している。2019年から2020年にかけて、主要パソコンのCPUとして返り咲いた。なぜAMDは復活できたのか。AMDの技術面の強みから米インテルの対抗策まで、その理由を解説する。 AMD復活の立役者は2019年に投入した新設計のCPUアーキテクチャー、「Zen」だ。AMDは2011年に突入したスランプからの脱出に成功する。Zenアーキテクチャーが市場で支持されたのはなぜか。新設計の深層を見ていこう。 Zenアーキテクチャーの基本的な構成は、4命令/cycleで動作する対称型のデコーダー、そして4命令分の整数演算ユニットと同じく4命令分のベクター演算ユニット、2つのLoad/Storeユニットに対して10命令の同時発行が可能な構成になっている。昔のAMDのアーキテクチャーをご存じの方なら、K7/K8/K10と続いた3命令/cyc
Zenマイクロアーキテクチャ Zen(ゼン)とは、AMDによって開発されたマイクロアーキテクチャである。2017年3月発売のRyzenシリーズのCPUから使われている。Zenベースの最初のシステムは、E3 2016にてデモンストレーションが行われた。Zenは長らく開発が停滞していたBulldozer以来となる、ゼロから完全に新しく設計されたアーキテクチャである。 AMDによると、Zenの主な目標はコアあたりのパフォーマンスの向上である。 新しい特徴と改善された点は以下の通りである。 ライトバック方式のL1キャッシュ 従来のライトスルー方式に比べ、レイテンシがより低くなり、帯域がより増加する。 同時マルチスレッディング Bulldozerで使われていたCMT(Clustered Multi-Thread)とは異なり、1コアあたり2スレッドで処理できる。これは以前からIBM、インテル、オラクル
近年、パソコンのCPUとして、AMDのRyzenが好調だ。6月に調査会社BCNが公開した全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」の「CPU メーカー別販売数量シェア推移」にて、単体CPUの販売数量シェアでAMDが7割近く浮上している。 事実、コスパの良い「Ryzen 5 3500」(実売1万6300円前後)が、割と長く売り上げの人気1位を獲得し、ここ最近でも11月に販売を控えるRyzen 5000シリーズの発売発表に合わせて価格が下がった「Ryzen 9 3950X」(実売7万9000円前後)や「Ryzen 9 3900X」(実売5万6000円前後)といったハイエンドのモデルの売り上げも伸びている。 6コア/6スレッドで1万6300円前後と、発売当初6コアの中では非常にコスパに優れ、売り筋ランキング1位になり続けた「Ryzen 5 3500」。未だ根
国内生産のBTO(Build To Order)パソコンメーカー、マウスコンピューターの公式通販サイトへようこそ。
AMDは、2月21日米カリフォルニア州サンフランシスコ市内において記者発表会を開催し、同社のリサ・スー社長兼CEOが、アーキテクチャを刷新したCPU「RYZEN 7シリーズ」を3月2日より発売するとともに、2月22日より先行予約販売を開始すると発表した。ただし、日本では予約販売は行わず、3月3日0時(すでに一部店舗で告知が始まっている。参考記事:http://ascii.jp/elem/000/001/440/1440534/)に販売が開始となる。 リサ・スー氏は、AMDは4年前からZenアーキテクチャの開発に着手し、そのパフォーマンス目標として、Excavatorコアと比べてIPC性能(クロックあたりの命令処理性能)を40%引き上げるという、ある意味実現不可能なゴールを設定した。しかし、実際には、研究開発の努力により、ZENアーキテクチャを採用する初めてのCPUとなるRYZENでは、52
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く