「マンション持ってないの?」 とあるとき金持ちの知人に馬鹿にされたことがある。なんてつまらない人間なんだろう。 東京には金持ちでありながら、お金の使い方が貧しすぎる人が多い。 何かにつけてマンション、というし、何十億円もかけてひどい悪趣味な家を建てたりもする。銀座の有名店で何十万円を使ってみたり、新車でしょっちゅうベントレーとかそういうものを買ってみたりする。 だがなんてつまらないのだろう。 私は2億円でこの街にマンションを買う人間の気が知れない。 そもそも日本の建築はデザインがダサいから興味がないし、いくら高層マンションでもこの東京のゴミゴミとした景色を見るために2億円払って200平米とかの狭い部屋を買う理由がわからない。 例えばイタリアで2億円で買える家は、何百年もの歴史がある邸宅だ。 寝室、書斎、リビング、メインダイニング、キッチンダイニング、メイドルーム、幅広の廊下、2〜3の風呂つ
こんばんは、プロフェソーレ・ランバルディ静岡の大橋です。 金曜日の夜といえば大抵、こっそりと店を抜け出してカンパリトニックのようなアペリティフをひたすらに飲みながら、場末感漂うカウンターバーで空中の一点を眺めているものです。 レッドオレンジのカンパリがひたすらに苦味と甘味を交互に注ぎ込んでくると、周囲の騒音がエネルギッシュで即興的なビバップジャズに聞こえ始め、いよいよ視界がぐるぐると回り始めた頃にふと閃きが降ってくる。 (果たして、このような書き出しはどうだろうか) 「ある朝、店主・大橋が気がかりな夢から目ざめたとき、自分がベッドの上で1着のビスポークスーツに変ってしまっているのに気づいた。彼は羽のように柔らかい後ろ身頃を下にして横たわり、頭を少し上げると、何百ものステッチによって生み出されたふんわりとした立体の、自分の前身頃が見えた…」 そして「こいつはいい書き出しを思いついたぞ!」と、
ナポリではアントニオパニコとか、チャルディなどよく行くが、ときどき日本人とバッティングすることがある。 別に自分が特別だと思いたいわけでもないし、日本人と会うのが嫌なわけではない。 その日本人があまりにダサいというか恥ずかしくて、同じ日本人として嫌気がさす。 まずはその服装。アントニオパニコにスーツを仕立てに来ているのに、チェックシャツにユニクロのチノパンに汚れたスニーカー、そしてウエストポーチ。 正直H&Mでも行った方がいいんじゃないかと思う服装。 旅先だし完璧な装いができないのはわかる。けど超一流のサルトリアに行くのなら、せめてジャケットくらい着て、革靴くらい履くべきなんじゃないか。 それから言葉。 そういう日本人はだいたい日本人の通訳を連れてくるわけだけど、ブオンジョルノも言えないで、全部通訳任せ。 職人に話しかけられれば困ったような顔をして通訳に助けを求める。 イタリア語を話したり
ふんわりとギャザーの寄った袖付け、これでもかというほどびっしりと入ったダブルステッチ、副資材を殆ど用いないアンコン仕立て……。 日本で人気なナポリ仕立て既製服は、大抵そういったディテールを持っています。 ですがそれらは本当に、ナポリの伝統的なスタイルなのか? 現地の人々もそれを着ているのか? 今回はそんなことを紹介していきたいと思います。 「ナポリ」を強烈に打ち出したスタイル かの有名なラ・ベラ・サルトリア・ナポレターナはもちろんのこと、日本やアメリカで人気のサルトリア・キアイアなどもこのような仕様を持っていますよね。 「Sartoria Chiaia」の仕立て。手持ちがございませんので、FINAEST.COMより写真をお借りいたしました。 このスーツに関して言えば、ビンテージのリバイバルとも言える幅広ラペル、ふんわりとしたマニカ・カミーチャ、パッチポケット、いかにもなダブルステッチが、軽
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く