[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 へえ、写真部に関係するものもちゃんとあったんだ、この部屋。 そんなズレたことを考えながら、本を閉じて持ち上げた――ところで、首を傾げた。 「ん?」 一枚の紙がひらり、と本の間から抜け落ちたからだ。それを拾い上げる。どうやら、写真のようだった。 「これって…?」 見慣れないそれに、もう一度、先に傾げた方とは反対に、首を傾げる。それが青い色を帯びたものだとはわかるけれど。…これ、何を撮ったものなんだろう? 「空だよ」 「え?」 顔を動かして、そう発した夏夜先生を見た。 「これが? だって、青いですよ、これ」 あたしが空と聞いて想像するものといったら、今も窓から見えるあの灰色の空。振り落ちる雨。それだけだったから。 これが空なの?…本当に? あたしは俄に信じられない面持ちで、まじまじと