岡崎律子Ｂｏｏｋ主な活動は作詞作曲・歌。ここは、独自の視点で大切な事・くだらない事をじっと見ているごく個人的な世界です。
猫は化け、犬は化けないことについての一考察
ことの起こりは平成十三年三月十一日、鷹崎湊氏が開設している＜蘇莫者破＞というウェブサイトのオフ会に参加した私が、同席していた らみ氏から次のような質問を受けたことに発する。 「化け猫はしゃべるのに、なんで犬はしゃべらないんですか」 実のところ、化け猫がしゃべる、という話もあまり耳にはしないのだが、それでも化け猫の怪異譚は多くある。しかし一方、犬が化ける、という話はほとんど聞いたことがないのである。その場では深く考えることもせず、「犬は基本的に外で飼われているので、しゃべっても聞こえないんでしょう」と私は答えた。しかし、帰路あらためて考えてみるに、どうもそう簡単な問題ではないようなのである。 猫は仏教とともに伝来したものだ、とされている（＜ネコローニア＞内「NEKO事典」）。それまでの日本にも山猫はいたのだが、ペットとして飼われだしたのがこの頃なのである。日本人とは千三百年ほどのつきあ
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