「この船が命を救ってくれました」。撤去される第8福神丸を前に話す原友季さん=宮城県名取市で2011年4月5日、清水優子撮影 東日本大震災の大津波にのまれながら、奇跡的に助かった男子高校生がいる。高校生を救ったのは漂流中の無人の漁船だった。船の持ち主は津波に巻き込まれ行方が分からず、漁船は間もなく解体される。「船の最後にふさわしい仕事でした」。持ち主の家族は高校生の無事を心から喜んだ。【清水優子】 助かったのは、宮城県立柴田農林高校(大河原町)3年の原友季(ともき)さん(17)。地震当時は名取市閖上(ゆりあげ)の自宅に1人でいた。揺れが収まり、近所の友人、柴山健人さん(17)ら2人と外で話していた時、家々をのみ込みながら押し寄せる黒い濁流が見えた。3人で駆け出したが、振り返ると高さ7~8メートルの津波が約10メートルの距離まで迫っていた。 「逃げても間に合わない速さだった。木材やがれきが重な
勤務先を片付ける金野さん。津波に巻き込まれたが、海に浮いたたんすにしがみつき生還した=岩手県大船渡市で 津波で家ごと流された岩手県大船渡市の会社役員、金野健一郎さん(37)は、たんすにつかまり大船渡湾を漂っているところを小型船に助けられた。船長の男性は、名前や住所を頑として名乗らなかった。金野さんは「船長の恩は一生忘れない。落ち着いたら捜して、もう一度お礼を言いたい」と話している。 地震が起きた11日、金野さんは公民館にいったん避難したが、スーツから着替えるために港から約300メートルのところにある自宅に引き返した。2階の窓から外を見ると、「真っ黒な波が渦を巻いて迫ってきた」。 みるみるうちに2階まで浸水。倒れて浮いていたたんすの背に必死にしがみついた。そのまま天井まで約30センチのところまで浮き上がると、「バキバキ」と音をたてて家が回転し、突然、大きな衝撃音と共に屋根が吹き飛び視界が開け
16日午前10時半ごろ、計画停電で信号機の消えた群馬県安中市簗瀬の県道交差点で、同市嶺、農業、須藤武志さん(69)の原付きバイクとワンボックス車が出合い頭に衝突し、須藤さんは足の骨折などにより約5時間後に死亡した。県警安中署によると、現場は片側1車線の見通しの悪い交差点。警察官による交通整理はなかったという。【喜屋武真之介】
遠藤未希さんが無線で避難を呼び掛け続けた防災対策庁舎(右側の鉄塔付きの建物)。赤い骨組みだけが残っている=宮城県南三陸町で2011年3月13日午後1時11分、比嘉洋撮影 東日本大震災の発生から3日目の13日、明らかになりつつある被害状況は拡大の一途をたどり、死者が1万人単位に及ぶとの見方も出てきた。難航する救出作業、あふれる避難所、行き届かない食料や物資。福島第1原発1号機の爆発事故で、新たに約8万人の住民が避難を余儀なくされ、想像を絶する巨大地震に襲われた被災地は、大きな不安や疲労に包まれた夜を迎えた。 「早く逃げてください」--。街全体が津波にのみ込まれ約1万7000人の人口のうち、約1万人の安否が分からなくなっている宮城県南三陸町は、町役場が跡形もなくなるなど壊滅した。多くの町職員や警察官、消防職員が行方不明となったが、その中に津波に襲われるまで防災無線放送で住民に避難を呼びかけた女
インターネット掲示板にJR新宿駅前で通り魔事件を起こすと書き込んだとして、警視庁捜査1課は12日、横浜市の中学3年の少年(15)を威力業務妨害容疑で逮捕したと発表した。少年は「1人でやった。どれぐらい騒ぎになるのか見てみたかった」と容疑を認めているという。「予告」を受け、警視庁は約280人態勢で警戒。ネットなどで知った約500人のやじ馬が集まったが、大きな混乱はなかった。 逮捕容疑は、今月6日夕、携帯型ゲーム機「ニンテンドーDSi」を使い、インターネット掲示板に「2月11日午後21時ぴったりに新宿駅ハイウェイバスの入り口あたりで通り魔を起こす。死にたくない人はゲームに参加しないことだな!!」などの文書を投稿し、バス会社や警察などに対応を強いたとしている。 捜査1課は、IPアドレスからゲーム機を特定。11日午後4時半ごろ、川崎市内の電器店内で自分のゲーム機でネットに接続している少年を発見した
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