2015年7月3日のブックマーク (8件)

  • 第九回 短編小説の集い 出品します。「会社をやめた日のこと」 - 今日の十分日記

    まさりんです。 novelcluster.hatenablog.jp 今回も「第九回短篇小説の集い」に出品します。ゼロ助さんお願いします。 「会社をやめた日のこと」 その日ケンジは退職届を叩きつけた、となればカッコイイのだが実際は違った。一番採光の良い、窓を背に鎮座する課長席の前で、恭しく両手で退職届を差し上げた。まるで卒業証書を押し頂くように。書類を書いていたオールバックの頭が上がり、角のない弁当箱のように四角い顔と黄色い四角い縁の眼鏡が見えた。 「良いんだな。お前の十数年がムダになるぞ」と最後になる慰留があった。眼鏡のフレームの中央を、人差し指の横で押し上げた。脂性のためかずり落ちた眼鏡を頻繁に押し上げる癖がある。ケンジが慰留に反応する暇もなく、手書きで『退職届』と書かれた封書を、課長は事務机の一番上の引き出しに収めた。その字になにか反応するかと思いきや、なにも触れないことに面らった

    第九回 短編小説の集い 出品します。「会社をやめた日のこと」 - 今日の十分日記
    bambi_eco1020
    bambi_eco1020 2015/07/03
    居場所、大事。
  • 新宿ゴールデン街の土地を買った人に話を聞いたらめちゃくちゃおもしろかった | OVO [オーヴォ]

    こんにちは。ヨッピーです。 突然ですが、みなさんは「新宿ゴールデン街」をご存じでしょうか? あまり東京以外の方々には馴染みの無い土地でしょうし、そもそも都内に住んでいる人でも「行ったことがない」という人は多いかと思います。 ゴールデン街は、新宿歌舞伎町のすぐそばという好立地のわりに古い町並みをいまだに残しており、3坪程度の、カウンターに数人陣取ればすぐ満席になるような小規模な飲み屋さんがひしめきあって乱立している地域でして、この昭和の雰囲気を色濃く残している街を愛する文化人も多いのです。 近年では外国人向けの観光ガイドブックに「穴場スポット」として掲載されることも多く、外国人観光客の数も急増中。もちろん日人にも愛されており、この町に足繁く通う常連の人は周囲を探せば一人くらいはいるはず。 そんなゴールデン街ですが、僕の友人(大学生)が「ゴールデン街の土地を買った」と訳の分からないことを言い

    新宿ゴールデン街の土地を買った人に話を聞いたらめちゃくちゃおもしろかった | OVO [オーヴォ]
  • 私は家に帰りたい【短編】 - きまやのきまま屋

    短編小説の集い 第0回に参加させていただいて、それっきりになっていた『短編小説の集い「のべらっくす」』。三人称とかテーマとか、私には少し難しくて…。 novelcluster.hatenablog.jp 今回、久しぶりに参加させていただきます! 私は家に帰りたい photo by Roderick Usher 隣県まで車を走らせ、彼氏と温泉に向かっている車中、黙々と運転する彼氏の横顔を見ながら、深雪が考えるのは夫のことだ。 出張の多い夫は今週末も家には帰らない。僕が毎週いないと寂しいだろうから友達旅行して構わないよ、と言った夫の言葉に従っているのか、彼氏とのお泊りデートを能動的に楽しんでいるのか、深雪は自分で自分のやっていることの意味が、それにまつわる感情がよく分からない。 それでも温泉は好きだし遠出のドライブは楽しい。そして留守番の一人の夜は淋しい。結局私は欲望のままに生きているだけな

    私は家に帰りたい【短編】 - きまやのきまま屋
    bambi_eco1020
    bambi_eco1020 2015/07/03
    なんだか苦しい。
  • 雨虫(【第9回】短編小説の集い) - いつかのことです。

    2015-06-30 雨虫(【第9回】短編小説の集い) Tweet 雨が降り出して三日目になった。  朝の番組では、レポーターが緊張した面持ちで実況をしている。 「――えー、JR新橋駅前に来ています。えー、通勤客が多い時間帯なんですが、ご覧ください。人の通りはいつもより若干少ないといった感じでしょうか。皆さんしっかりとレインコートを着込んで雨から身を守っています。いまのところ――」  レポーターも、顔までしっかり覆われたレインコートをしっかりと着込んでいた。まるで原発事故のときに見た防護服のようだ。 「学校はまだ休みなんでしょ」  母がそう言いながら、空になった器をお茶の入った湯のみに置きかえた。 「うん。連絡あるまでずっと休みだってさ。たぶん雨が止むまで休みでしょ」  ヒロシは湯のみを手に取り返事をした。雨が降った初日の午後からヒロシの通う中学校は休校になっていた。  二人はテレビへと

    雨虫(【第9回】短編小説の集い) - いつかのことです。
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    bambi_eco1020 2015/07/03
    これはこわい!
  • 【創作】雨男 - K Diary

    久しぶりに書いた。novelcluster.hatenablog.jp 晴彦は晴彦なんて名前のくせに彼は雨男である。いや、元来はその名に違わず晴男だったのだ。しかし、彼はてるてる坊主に願ってしまったのである。雨男にしてください、と。中学三年生の時。運動会の前日。晴彦はどうしても、どうしても、どーしても運動会に出たくなかった。それは彼の運動神経が悪いから、スカタンだからという理由ではなく、単純にだるかったからである。めんどくさかったからである。誰しもなんとなく、何をするのもめんどうだなあ、やりたくないなあ、超だるいなあ、もうまったくやってらんねーよ、と思う時はある。晴彦の場合、運動会の前日がなぜだかそういうモードであった。そんなわけで、その日、晴彦はてるてる坊主を作って、逆さづりにした。そして、明日は雨にしてくださいな、と願った。しかし、晴彦は帰来の晴男。自分で言うのもなんだけれど、俺の晴男

    【創作】雨男 - K Diary
    bambi_eco1020
    bambi_eco1020 2015/07/03
    面白かったです!おほほほほ
  • 天気予報 (第9回短編小説の集い 参加作) - 空想少年通信

    はじめに 短編小説の集い「のべらっくす」さん企画。添嶋が参加して5回目。通算9回目だそうです。 novelcluster.hatenablog.jp 今回のテーマは雨だそうです。去年(あれ、一昨年?)、雨をテーマに掌編集を作って、文学フリマで頒布しましたが、雨はいろいろ喚起させてくれる、良いテーマですね。今回は、えーと、雨を降らせる人、の話し(たぶん)。3700字強かな。 では、続きを読む、からどうぞ。 「天気予報」 朝、自分の持ち場に着くとスケジュールを確認する。月間の予定と、修正後の週間予定、それと明日の予報。 ワールドウエザー社に勤める彼の仕事は天気の調節だ。予報にしたがって、日光、雲、雨、風、時には雪や雷などのバルブやスイッチを調節するのがその役目だ。すべての気象が自在に操れるようになった現在、そのわりにはレトロな仕組みですべてを調節していた。 明日とあさっては雨。なんだ、あさって

    天気予報 (第9回短編小説の集い 参加作) - 空想少年通信
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    bambi_eco1020 2015/07/03
    絵本「あっぱれ!てるてる王子」みたい♪優しい空気が漂ってました。
  • 蚊に刺された。 - この世の背景

    風呂上がりに開放感を味わっていたら、金色の玉が入っているという伝説の袋を刺された。生まれて初めての体験だったし、そのような話を他で聞いたこともないので、ここに書いておこうと思う。 まず、痒みは他の部分を刺された時と変わらない。しかし、場所が場所なので人前で容易に掻けないのが辛いところである。そして人目がなかったとしても、その袋が比較的柔らかいために物理的に掻き辛いということは、実際に体験した者にしかわからない事実であろう(ただし袋の硬度は様々な要素によって大きく変動するので、機会をうかがえば不可能ではない)。 もう一つ実際に体験してわかったことがある。自分は袋の下部を刺されたため、確認するには足を広げて袋を持ち上げたうえで、少し頭をもたげて覗き込む必要があったのだが、この時の姿勢は一般の生活をしていてはなかなか見られないものであり、はたから見ている人間が思わず口をつぐんで後ずさるような、怪

    bambi_eco1020
    bambi_eco1020 2015/07/03
    これは私にはわからない部分ですが、知識として覚えておきますw
  • ちょっぴり後ろを振り向いて切なくなっても今日は過ぎ去る - バンビのあくび

    歌を歌うのが好きだった。 好きなアニメが始まると、テレビの前を陣取り、大声で主題歌を歌った。振り付けをするのはあまり好きではなくて、とにかく歌うこと好きだった。親は「うるさい」とも言わず、好きなだけ歌わせてくれた。 小学校へ入学すると、音楽の時間に歌を歌える喜びを感じた。楽器を扱うのは得意ではなかったけれど、歌うことは好きだった。教科書に載っている曲はアニメソングとは違う歌い方になるので、それがまた面白いなぁと思ったのだ。当時、教会学校へ通っていたのだが、賛美歌もまた歌い方が違って楽しかった。「大学で歌を教えているんだ」と仰っていた夫婦が教会に通われていたため、クリスマス前には「もろびとこぞりて」などを丁寧に教えてもらった。 「ああ、そんな風に声を出すのか」 こどもながらに感心したのを覚えている。 だが、小学校の高学年になると、音楽の授業で気持ち良く歌うことが出来なくなった。私が楽しく一生

    ちょっぴり後ろを振り向いて切なくなっても今日は過ぎ去る - バンビのあくび
    bambi_eco1020
    bambi_eco1020 2015/07/03
    記憶に残ることの多くは棘が刺さった出来事だったりする。