この曲が本当に好きだった。 ちょっとそのことを忘れていたのだ。 あんなに好きだったのに、しばらくこの曲のことを忘れていたのが意外だった。悔しくも思った。 『白盤』で初めて聴いた。レンタル屋で借りて、iPodに入れて頻繁に聴いた。私は大学生か卒業して数年くらいの青年だった。 サブタイトルに「〜悲しい吉祥寺〜」と入ることから、歌詞に出てくる「公園」は井の頭公園をイメージする。 私も本当にたくさん訪れた公園。あんなこともこんなこともあった。 ミュージシャンって、より多くの人の働き方からはだいぶ外れた存在に思える。それなのに、たとえば私のような凡人の気持ちをどうしてこれほどまでにわかるのか、斉藤和義さんよ…とでも嘆きたくなる。そんな歌詞なのだ。 厳密には、私の気持ちなんて誰もわかっちゃいない。あなたの気持ちだって私は知らない。だから、この曲はただ私の気持ちを知っているかのような気にさせて、揺さぶる
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