大阪市立大医学部付属病院は25日、肝硬変などで入院中の血液型B型の患者に、誤ってA型の血液を輸血したと発表した。患者は状態が悪化して集中治療を受け、現在も重症という。 病院によると、患者は大阪府内在住の50代男性。18日、静脈瘤(りゅう)の出血を止めるためにカテーテルで薬剤を注入して血管を固める治療中、大量出血でショック状態となり輸血を受けた。その際、女性看護師が保冷庫からA型の別の患者用の輸血パック(280ミリリットル)を取り出し、担当医や他の看護師もパックに書かれた患者名や血液型などを確認しなかったという。 男性には、異なった血液型が混じったときに血球が壊れて腎障害などの原因となる溶血反応が起きた。原充弘病院長は「深くおわびする。外部委員を含めた医療事故調査委員会で原因を究明し、再発防止策を早急に作成する」と述べた。