コミックマーケット「なんでもアリでいい。右も左も、やおい好きもロリコン好きもいて、なにがいてもいいじゃないですか」 米澤嘉博「カリスマになったって、ロクなことないよね」 「最初は参加者も800人程度のちょっとした集まりだった。ここまで大きくしようとして始めたわけではないんですよね」 年2回催される同人誌即売会「コミックマーケット」。昨年12月の第69回の来場者数は延べ35万人。かりに1人あたり1万円分の同人誌を購入するとして35億円。さらに、印刷業者など関連産業を加えれば、途方もない市場だ。また、今や漫画家の多くは同人誌出身。最早コミケがなくては、漫画文化自体がありえないともいえる。 この中で米澤嘉博さんは第1回開催以来、一貫してコミックマーケット準備会の先頭に立ってきた。 と、書けばカリスマ経営者みたいな人物を想像するだろう。 ところが、当の米澤さんは自身のカリスマ性どころか、コミケの顔