都心部にあるおしゃれエリア。利便性が高く、昔からたくさんの芸能人が居住する。その超人気エリアにある川上典子さん(仮名、53歳)の自宅に向かう。 急行停車駅を降り、昔ながらの商店と、おしゃれな飲食店が並ぶ長い商店街から住宅街に入る。軽自動車がやっと通行できる4メートル道路を何度も曲がり、車道のない私道に入る。おしゃれな雰囲気は消えた。老朽化した木造住宅が立ち並ぶ。さらに舗装されていない1メートルない道を抜け、強引に建築したのか、掘っ建て小屋のような接道のない老朽木造アパートに着いた。 家賃5万2000円、生活保護者をターゲットにした福祉物件だ。5万円台前半はこの地域では破格の賃料である。しかし、劣悪だ。再建築不可で四方はベタ付きで住宅が建ち、24時間ほとんど日は当たらない。舗装されてない歩道は泥が湿る。携帯電話で到着を伝えると、いちばん手前の部屋から川上さんが出てきた。木造のドアを開けたとき
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