強まる「同調圧力」。メディアは加担していないか。NHKクローズアップ現代の元キャスターで、先月降板したばかりの国谷裕子さんが論壇誌「世界」5月号に寄稿し、23年間のキャスター生活を振り返った。 タイトルは「インタビューという仕事」。 その中で、国谷さんは少数派や異質なものを排除しようとする「同調圧力が強くなってきている気がする。流れに逆らうことなく多数に同調しなさい、同調するのが当たり前だ、といった圧力。そのなかで、メディアまでが、その圧力に加担するようになってはいないか」と書く。 国谷さんがこだわってきたのは「言葉の持つ力」。インタビューという仕事だった。キャスターとして「最初に抱いた疑問を最後まで持ち続け、視聴者の思いを掬い取り、納得がいくように伝えるということが大事だ」という。 問いを発する理由 フェアなインタビューとは何か。 例示されたのが、集団的自衛権の部分的行使を可能したことに