本稿の概要 本稿では人類が新たに獲得しようとしている設計対象としてメタマテリアルを紹介し、メタマテリアルが新たに開拓する設計手法や製造業の進化を展望します。まずメタマテリアルとは何かについて述べ、その後メタマテリアルを産業に適用するための課題を述べます。その後、メタマテリアルを設計するためにはどのようなコンセプトや手法が必要なのかを述べ、今後の設計の在り方について展望します。 メタマテリアルとは何か? メタマテリアルという用語にはいくつかの定義が存在しますが、最も広い意味でメタマテリアルとは、特定の材料に人工的に幾何形状を設計する、あるいは空間的に異素材を適切に配置して複合化させるなど、幾何構造や材料配置を適切に設計することで目的の”マクロな物性”がコントロールされたモノを指します。 図1:メタマテリアルの一例 例えば、図1にあるようにある金属に図中央図真ん中の幾何構造を空間充填させたモノ
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