4.しかし簡単ではないアフリカ経済 こうした、まさに本格的離陸期に突入したアフリカ経済だが、他方で、抱える問題は、あまりに大きく、かつ悲しい。その基本的な問題は、増え続ける人口と、それゆえに破壊が進み生産性が落ち続けている農村部の生産環境にある。こうした側面を見てみたい。 (1) 人口の急増と進む自然破壊 実は、今、世界の人口は、毎分42人のペースで増え続けている。一日約6万人だ。これだけの数の人口が、住む場所と食料を必要とし、そのためにエネルギーを消費する。地球は急速に枯渇する。 その人口爆発ドライブの震源地が、アフリカだ。アフリカ全般の出生率は、それでも世帯あたり8人のレベルから5人台まで落ちつつあるとみられる。しかし、女性の結婚がカネになり、短期に集中する農繁期の人手不足が深刻なアフリカ農村部で、子供を生もうとするモチベーションは、そう簡単には下がらない。さらには、子供が無事に育つ可