屋外広告が配される看板では時々端の部分がめくれ、下の地の板や以前貼られていたポスターの一部が見えているものがある。そのようなものを目にすると、ポスターが提供している「別世界」から現実の世界に引き戻され、何となく興ざめしてしまう。舞台でいえば書き割り・舞台裏と表舞台が同時に視野に収まり、タネ明かしをされたような気分になるからだ。しかしその「舞台裏」自身が本物であるか否かまで、確認している人はいるだろうか。今回紹介するのは「種明かしをされる、舞台裏が見えるとそれが本物だと疑わずに信じてしまう」心理をうまくついた屋外広告である(I Believe in Advertising)。 これはプリント媒体からデジタル媒体までを網羅するワールドワイドなマーケティング会社【E-Graphics】が南アフリカで展開した屋外広告。同社の「どこへでも、どんなものにでも、プロモーションを展開できる能力」を低コスト