テクノロジーが拓く未来の暮らし Vol.72 海水淡水化施設の挑戦「浸透圧発電」海水から電気をつくる技術とは 2024.03.05 まとめ 逆浸透膜で海水から真水だけを浸透させる膜処理法は、日本が誇る技術。 真水が取り除かれたあとの「濃縮海水」を活用して電気を生み出す「浸透圧発電」が日本でおこなわれている。 ①排水を利用している、②時間帯や気候に左右されず実稼働率が高い、③発電時にCO₂を発生させない、などの点で優れている。 日本が誇る海水淡水化技術、「膜処理法」 地球の70%以上が水で覆われている。淡水はそのうちの2.5%だけである。地球の水分の多くを占める海水を飲料水に変える技術を「海水淡水化」という。 古くからおこなわれてきた方法として、海水を加熱し、発生する水蒸気を凝縮させて淡水を得る「蒸発法」が挙げられるが、これは大量のエネルギーを消費するため造水コストが高く、さらに環境破壊の原