2019年9月5日,日本最大のゲーム開発者会議CEDEC 2019の2日めにバンダイナムコ研究所の森口明彦氏から,「芯(シン)・遅延対策2020 〜ヒトのスペックから導かれる安定性重視とフレームレートのベストプラクティス」と題する講演が行われた。 ゲームの体験で大きな問題になりうる「遅延」については,CEDECでもたびたび取り上げられ,森口氏も何度かCEDECで講演を行っている。遅延はプレイヤーの操作から画面に反映されるまでの時間差のことを指すものだが,今回の講演では,プレイヤー側の事情に踏み込んでどの程度の対策が必要とされているのか,どの程度の対策があれば十分なのかなどについて定量的な分析と考察が披露されたので,そのあたりを中心に紹介してみたい。 ゲームの処理サイクル(左)と人間の処理サイクル(右)。それぞれが一定の周期で処理を進めている 人間に対する視覚や聴覚の処理は小脳の運動中枢の一
CEDEC 2019会場のインタラクティブセッションで同志社大学により,自由に視聴点を変えられるVR用立体音響技術に関する展示が行われていた。 「自由に視聴点を変えられる」というのはゲームでは普通にやってるだろうと思う人もいるかもしれないが,音に関して言えば,3Dポジショナルオーディオを使っても音源位置の定位は変えられるが,音場環境までリアルタイムで変えられるものは少ない。とくに任意の環境でのものについてはまだ実装例がないのだという。 かなり余談となるが,昔の話をしたい。だいたい20年前か。 当時の私の職場であった会社は,多少余裕のあった時期でもあり,ときどき先端技術の勉強会というのをやっていて,1回だけそれに呼ばれたことがあった。 そのときに教わったのが,3Dオーディオの話だ。当時はまだ大阪大学だっただろうか,LINKS-1やメタボールなどのレイトレで知られていた大村皓一先生に,当時行っ
形も動きも“生き物”のようにしか見えない多脚ロボット 英国ブリストルに拠点を置くリーチ・ロボティクス社の「メカモン」(MekaMon)は、そのサイズも手に持ち上げた感じも日本人の好きな“カニ”そのものだ。かに道楽の看板で動いているタラバガニか、ズワイガニのような大型のカニである(まだシーズンには早いが)。 昨年暮れに発売のスケジュールが発表されるや『Wired』をはじめメディアでいくつも取り上げられたので、ご存じだという人も少なくないと思う。それは、SFジャンルの作品に登場する多脚戦車やロボットそのものと言われそうだが、実際には、「ドローン」(マルチコプター)に近い性質を持っている。私が、いまいちばん興味を持っているデジタル関連の領域にあるアイテムの1つである。 メカモンは、自宅などの床においてプレイするAR対戦型ゲームロボットである。同社サイトで限定発売されており、価格は329ドル。2台
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