第一次世界大戦(1914~1918)は、西欧とロシアの狭間(はざま)である東欧の地域での、大国が中小の国家を攻撃する地域紛争をきっかけに始まりました。今のウクライナ情勢をみているとそのことを連想し、恐ろしくなります。 第一次世界大戦勃発の経緯は、以下のとおりです(3分で読めます。関連地図は末尾に)。 *** 1914年6月28日(以下、日付はすべて1914年)、バルカン半島のボスニア(当時オーストリア領)の都市サラエボで、セルビア人青年がオーストリアの皇族を銃で暗殺しました。 セルビア人は当時、オーストリアの圧迫を受けていて、それに反発・抵抗する一派による犯行。「サラエボ事件」といわれるものです。 当時のオーストリアは、今とちがって周辺のさまざまな国・民族を支配する「帝国」でした。そして、オーストリアはボスニアやセルビアのあるバルカン半島で勢力を拡大しようとしていた。 バルカン半島は、東は