街中やご家庭のWi-Fiは、インターネットに接続することが主な役割だ。だが近い将来、それで健康診断までできるようになるかもしれない。 Wi-Fiの電波は、あらゆるものに跳ね返りつつ飛んでいく。もちろん人間の体も同様だ。だから人の動きは、それがどんな些細なものであっても、ルーターとあなたのスマホ間を飛び交う電波に影響する。 そこで、人の呼吸のわずかな変化をWi-Fiで拾って、誰か苦しんでいる人がいないか検出しようというアイデアが『IEEE Access』(2022年12月15日付)で発表された。 Wi-Fiで呼吸の乱れを検出する方法 アメリカ国立標準技術研究所のチームが提唱するのは、デバイスからルーターなどのアクセスポイントに送信される一連の信号「CSI(チャネル状態情報)」を利用する方法だ。 デバイスから飛ばされるCSIは常に同じだ。一方、アクセスポイントはそれがどのようなものか把握してい