これまで長い間、Microsoftにとっては順調な道のりであった。同社のWindowsおよびOffice部門は、数十億ドル規模の利益を呼び込む稼ぎ頭となってきており、WindowsとOfficeのCDやDVDを生産する部門は、ただひたすら需要を満たすために次々とディスクの生産を続けるのみで十分であった。 しかしながら、このほどMicrosoftが米証券取引委員会(SEC)に提出した財務報告書で指摘された内容を考慮すれば、もはや同社にとって順風満帆の事業など消え失せようとしているようだ。TechFlashも報じている点だが、新たにGoogleのAndroidがMicrosoftに対抗する存在として浮かび上がったばかりか、2008年にはMozillaのみが特筆すべきライバルに挙げられていたのとは対照的に、Apple、Opera、Googleのブラウザも新たなライバルとして重要視されている。 と
ITproでは昨秋,「クラウド,台頭!」という大型特集を掲載した。これから数年かけて,情報システムの作り方がガラリと変わるかもしれないことを予見したものだ。年が明けて,クラウドの中身がアーキテクチャ・レベルで徐々に明らかになってきた。同時に,情報システムへの適用も現実味を帯びてきたようである。 この4月に日経BP社が発行した「クラウド大全」を含め,今や書店には関連書籍がたくさん並んでいる。もちろん,Webサイト上の関連記事も増えてきた。ITproの記事をたどりながら,この4カ月間のクラウド・コンピューティングの動きを追ってみたい。 [アーキテクチャ]データベースがガラリと変わる クラウドのアーキテクチャのうち,最もインパクトがありそうなのがデータベースである。OracleやMySQLなど現在主流のリレーショナル・データベースは,トランザクション処理を前提に作られている。そのためにACID特
日本オラクルが2009年4月22日~24日に開催した「Oracle OpenWorld Tokyo」のビジネスセッション(導入事例)に,NTTドコモ執行役員の西川清二情報システム部長が登場した。 講演テーマは「リアルタイム・マネジメントへのあくなき挑戦」。同社事業の屋台骨となる三つの情報システム「ALADIN」(顧客管理系),「MoBills」(料金計算系),「DREAMS」(社内業務系)を紹介した。いずれも,経営情報をリアルタイムに見ることができることを目指して開発したシステムである。社内での活用例を実際の画面を交えて紹介しながら,導入による効果を解説した。 5400万以上の顧客を抱える同社の情報システムは,巨大な基盤で支えられている。サーバーは1600台,ストレージ容量は5P(ペタ)バイト。ストレージ容量のうち,3PバイトはMobills関連である。 講演の中で西川部長は,「企業の基幹
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