<概要> フォールアウトは、通常「放射性降下物」と訳されるが、特に核実験に起因する放射性降下物のことに限定して使われることが多い。また、チェルノブイル原子力発電所事故など、原子力施設の事故により環境中に放出された放射性物質が地上に降下してくるものも「フォールアウト」と呼んでいる。 核実験により環境中に放出された放射性物質のあるものは、短時間の内に実験場周辺に降下し、また、あるものは、成層圏にまで達し非常に長い時間をかけて地表に降下する。前者の実験場周辺に短時間内に降下するものを局地フォールアウトと呼ぶ。今日、環境中に存在する人工放射性核種の大半は、1950年代から60年代前半にかけて行われた大気圏内核実験によるもので、これらのフォールアウトによる環境および人体への影響を調べるため、わが国では、各都道府県ごとに「環境放射能水準調査」が実施されている。 <更新年月> 2004年02月 (本