もともと友達は少ない方だった。 ほとんどの友達が、学校を卒業とともに都会に就職していき、地元に残された私は、仕事に慣れるのは大変だったとはいえ、退屈していたし、少し寂しかった。 そんな時、学生の頃いたサークルのつながりで、知り合った人達のなかに、彼はいました。 彼はおたくだったけれど、それは問題ではなかった。私もおたくだったから。 私は、自分では腐女子ではない、と思っているけれど、まわりから腐女子だと思われ、腐女子からは異物扱いされていた、おたくでした。 アニメやマンガの話で盛り上がったので、彼らとたまに会うようになりました。 そのうち、その彼と二人きりで会う事も、あるようになっていったのです。 けれど、男女の中にはならなかった。 彼の内面はわからないけれど、私は友達だと思っていたし、ちょっと変な関係だと思ったけれど、学生の頃の文科系サークルのようで、楽しかった。その頃は。 楽しかった、と
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