痴漢犯罪の撲滅を掲げる県警鉄道警察隊が「チカン抑止シール」を作成し、無料で配布する活動を進めている。携帯電話などに簡単に貼ることができ、痴漢に対する強い警戒心をアピールできるメリットがある。「怖くて声が出せない」などという痴漢被害者の声を基に、女性隊員が中心となって考案した。沢登真珠枝・同隊長は「痴漢防止への意識が高まれば」と効果に期待を寄せる。 シールは神奈川県シール印刷協同組合が県警から発注を受けて開発。2009年から組合が販売していた「痴漢撃退シール」で使った技術が基になっているという。県警が作成した抑止シールは計4千枚。大きさは直径約1・5センチで、表面には「さわらないで!」という表記がある。 使い方も簡単だ。痴漢かな、と思ったときにはまず、携帯電話などに貼ったシールを相手に見せて警告する。それでも痴漢行為が止まらない場合には、2枚重ねになっているシールの上1枚をはがし、赤い「×」