米航空宇宙局の火星探査車キュリオシティーが撮影した、火星のゲール・クレーターの「グレネルグ」地点に見られる沈殿物(2013年12月9日公開、資料写真)。(c)AFP/NASA/JPL-Caltech/MSSS 【3月6日 AFP】火星にはかつて、地球の北極海(Arctic Ocean)を超える体積の水が存在しており、その量は火星の表面全体を覆うのに十分なほどだったとする研究論文が、5日の米科学誌サイエンス(Science)に掲載された。 研究は米航空宇宙局(NASA)の科学者らによるもので、火星大気中のわずかに状態が異なる2つの水、H2OとHDOの測定などに基づき、火星の推定水量が明らかにされている。HDOは通常の水分子(H2O)中の水素原子の1つが重水素に置き換わっているもの。 論文によると、火星はかつて深さ137メートルの液体層に覆われ、その表面積は北半球の約半分に及んでいた。場所によ