大阪市の橋下徹市長の文楽批判が止まらない。27日には「人形劇なのに(人形遣いの)顔が見えるのは腑に落ちない」、前日には人気作「曾根崎心中」を批判するなど、わずか観劇2回で、文楽の様式や作品内容にまで発言がエスカレート。文楽には、人形遣い個人の魅力を楽しむため江戸時代から顔をみせるようになった歴史がある。観客動員の努力不足などを指摘する橋下市長の発言に一定の理解を示す文楽関係者らも「勉強不足では」と不信感を募らせている。(亀岡典子) 橋下市長が国立文楽劇場(大阪市)で文楽を鑑賞したのは26日夜。その後、竹本源大夫さん(80)ら人間国宝の楽屋を表敬訪問した後の記者会見で、「『曾根崎心中』の脚本は昭和30年に作られたそうだが、ラストシーンがあっさりしすぎ。ファン獲得のために演出を考え直すべきだ」と批判。記者の「文楽のほとんどが江戸時代に作られた。それでも見直しが必要ですか」との質問に、橋下市長は