肉料理、特にステーキやローストビーフは、素材がすべての料理だと思われがちですが、あらゆるステーキ店が最高級の肉を提供しているわけではありません。 肉料理全般にいえることですが、その中でも牛肉料理は温度管理が極めて重要です。ステーキで焼き加減がレアであったとしても、肉の中心部分が冷たい状態でお客に提供する店などないはずです。 それもそのはず、肉料理の専門店では温度管理を徹底しています。まずは低温保存された肉を摂氏15度に設定された中温冷蔵庫でゆっくりと温度を上げていき、肉全体の温度が均一になったら極厚の鉄板で一気に焼き上げる――このように、お客の目に見えないところで数々の工夫が施されています。 しかし、こうした温度管理をしなくとも、それに劣らない味を出せる調理法があるとしたら、多くの人は驚くのではないでしょうか。 それが近年、さまざまな調理シーンに登場している「真空低温調理」です。専用の機械