【アスキークラウド2月号・特集連動ロングインタビュー】 収集・蓄積した膨大なデータをもとに人工知能を研究しているグーグル。グーグルは開発中の自動運転車でどんな世界を目指しているのか。人工知能研究の草分けである、慶応大学理工学部の山口高平教授に話を聞いた。(前編、中編、後編) ──センサー系の人工知能というと、やはりグーグルの自動運転車が浮かびます。 グーグルの研究開発費(R&D費)は約5000億円。グーグル本社近くにある研究所「X Lab」の3分の1は人工知能関連の研究をしていると言われている。つまりグーグルは約1500億円を人工知能に使っている計算になる。 グーグルの自動運転車は、セバスチャン・スランというドイツで画像理解をやっていた教授をヘッドハントして作ったもの。最初は山道を走って道をはずれて谷底に落ちるとか、10年前はそういうくらいの映像が残っているような状態。セバスチャンはそれで