図書館に職員を配置せず、入退室から図書の貸し出し・返却に至るまでの手続きをICタグを使って一元管理する「無人図書館」の実証実験が神奈川県秦野市で始まる。市によると、個々の手続きを省力化するシステムは他でも実用化しているが、情報通信技術を使って図書館の運営を完全無人化する試みは国内初という。 「図書無人貸出サービス」実験は、全国で図書館運営などを手がける図書館流通センター(東京)と秦野市が連携して、来年2月から約2年間、同市の本町公民館図書室(蔵書数約6500冊)で行う。 構想では利用者カードと蔵書にICタグを使い、貸し出しや返却は専用機器を使って利用者本人にしてもらう。図書室出入り口の自動ゲートとも連動させ、入退室の管理のほか、手続き前の蔵書を持っていると扉が開かないようにする。図書室は常時無人だが、インターホンで同じ階の公民館事務所と連絡が取れるようにしてサポートもする。 市は「新しい図
今日は、何かあった際に恥をさらすような受け答えをしてしまわないための、Webに携わる人間としての心得を、不出来なシステムを棚に上げて逮捕者まで出した岡崎市立図書館の事件から考えてみましょう。 2010年5月に、愛知県の岡崎市立図書館のホームページに対して自作のプログラムでアクセスしていた男性が、サイバー攻撃を仕掛けたとして愛知県警に逮捕されたという前代未聞の出来事がありました。 ご存じない方のために何があったかを簡単に説明しましょう(この部分に関しては、朝日新聞の神田大介記者が取材して書かれた記事や、逮捕された男性による説明を参考にしています)。 男性は、岡崎市立図書館のホームページが使いにくいことから、新着図書の情報を集めるためのプログラムを作って動作させていました。ところが、岡崎市立図書館のホームページで使用していたシステムに不具合があったためにホームページにつながらなくなる現象が起き
先日,公共図書館の電子書籍サービスの現状についてプレゼンをする機会があって,その資料です.ちょっと評判が良かったので紹介します. 今回は聞き手が学校司書さんということで,どうしたものかと悩んだのですが,まずは“本をなくした学校図書館”と話題になった米国のCushing Academyの話から始めてみました.続いて,電子書籍の一般知識(デジタル教科書とアクセシビリティの話は外せない)と,海外の様子(主にOverDrive)についてちょろっと紹介.最後にメインとなる,国内の公共図書館における電子書籍サービスの状況についてお話しました.そこでは,公共図書館向けに電子書籍サービスを提供しているベンダは基本的に2種類(iNEO系,EBSCO)であること,サービス導入事例は探したかぎり10館であることを述べて,色々な資料から裏付けを取ったデータを列挙していきました. なお,準備においてこの資料にはかな
米国のハーバード大学の教員で構成される図書館に関する諮問委員会(Faculty Advisory Council)が、学術雑誌の価格高騰問題へ対応するために教員・学生らに対していくつかの対策を提案しています。 同委員会は、まず、 ・ハーバードは大手出版社に対して年間375万ドル支払っている ・一部のジャーナルは年間4万ドルもの購読費がかかっている ・ある2社については過去6年で145%値上がりしている のような苦しい現状を述べ、主要な学術雑誌の契約、少なくとも大手2社との契約をこれまで通りに続けていくことは不可能という結論に至ったと説明しています。そして、教員及び学生と図書館に対して次の9つの対策を検討するように示し、意見を募っています。(うち、1~6が教員及び学生向け、7~9が図書館向け。) (1)大学のオープンアクセス(OA)ポリシーに従って自著論文を必ず機関リポジトリに登録すること。
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