トビイロケアリは巣の中の決まった場所に排泄物を溜める。写真はドイツで撮影された個体。(Photograph by blickwinkel, Alamy) アリの排泄習慣を綿密に調べた初めての研究から、数種のアリは複雑に入り組んだ地中の巣で共用の「トイレ」を維持していることが明らかになった。 亜種が日本にも生息するトビイロケアリ(学名:Lanis niger)を調査した研究者らは、巣の中に排泄物を溜める専用の場所があることを発見した。これはある意味、道理にかなっている。数千匹ものアリがひしめく狭い空間では整理整頓がカギだからだ。 ただし、糞は細菌を増やし、病気を蔓延させ、コロニーを危険に曝す可能性もある。 「アリは実にきれい好きな生物ですが、あまり擬人化しないよう注意しなければなりません」と述べるのは、今回の研究を率いたレーゲンスブルク大学の博士研究員トメル・チャチュケスだ。 「きれい好きな
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